裁判員って辞退することはできるの?

裁判員制度は、国民の声をもっと裁判に反映させようと、始められた制度です。

幅広く一般国民の意見を取り入れる必要がありますから、皆に参加してもらう必要があります。

なので、「行きたくない。」「気が進まない。」などという理由で辞退することはできません。

では「うちの田んぼの稲刈りをするもんは、今年自分しかおらんのじゃー。」という理由で、裁判員を辞退することはできるでしょうか。

「それももちろんダメでしょう」と、思いますよね。

ところが!

答えはイエスです。

裁判員法16条8号には、裁判員に選ばれたとしても辞退することができる要件が、書かれています。

その中に、「一定のやむを得ない理由、その他政令で定める事由があり、裁判員の職務を行なうことや裁判に行くことが困難な人」という項目があります。

この「やむを得ない理由」というのは、例えば、重い病気にかかっているとか、同居人の介護をする人が自分しかいないとか、仕事の内容が非常に重要で自分で処理しないとひどい損害を被る恐れがあるとかいった、さまざまなケースが考えられます。

ですから、前述の”稲刈り”のケースでも、場合によっては辞退が認められるといってよいでしょう。

あるいは「稲刈りで忙しいから、○月と△月だけは避けてください」と裁判所にあらかじめお願いしておけば、その時期を外して裁判員になることもできるそうですよ。

 

 

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不選任の決定

仮にあなたが裁判員候補者に選ばれ、呼出しの期日に裁判所に出頭したとします。

裁判長からの質問にも答えた後、「あなたは今回不選任となりました。」と裁判長から言い渡されました。

あなたにはさっぱり理由がわかりません。

「どうして自分じゃダメなのか?」と、当然気になりますよね。

でも裁判員選任手続においては、このように理由を説明しないままで、不選任の決定をおこなうことができてしまうのです。

これは裁判員法36条に規定があります。

このような制度が認められた背景には、英米法による陪審員制度の中で認められている”専断的忌避”の考え方があると言われています。

検察官と弁護人は、裁判員候補者の中からそれぞれ4人まで、理由を示すことなく「不選任の決定の請求」ができるのです。

そして裁判所は、不選任請求を出された候補者につき、「不選任の決定」をおこなうことになります。

結局理由も何もわからないまま、裁判員になれなかったあなたとしては、気分が良くありませんね。

正直、この制度の正当性を説明することは難しいと思われますが、客観的に見てこの人には公正な裁判をおこなうことが難しいのではないかと思われる人も候補者の中には存在するでしょうし、検察官と弁護人の経験に基づいた勘を信用するということなのかな、と思います。

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手続きの流れを確認

それでは、裁判員候補者に選ばれた人が、実際どのような手続きの流れを踏むことになるのか、一緒に見ていきましょう。

もしあなたが裁判員の候補者に選ばれた場合は、呼出しを受けた日に裁判所へ出向くことになります。

そこには裁判官・裁判所書記官・検察官・弁護人(場合によってはさらに被告人が出席していることもあります。)が待っていて、「裁判員選任手続」というものが始まります。

あなたは裁判長から「これから取り扱われる事件の関係者ではありませんか?」「不公平な裁判をおこなったりはしませんか?」といった質問をされます。

また、もしあなたが「辞退したい」と申し出ていた場合は、その理由を説明するよう求められます。

これらの裁判長の質問に対して、あなたは決してウソをついてはいけません。

もし、事件の被告人や被害者と深いつながりがあるにもかかわらず、それを内緒にしていたときは、裁判員法に定められる過料や罰金を科せられることになってしまいます。

裁判長の質問が終わった後、弁護人は、裁判員候補者の中に「裁判員にふさわしくない」と思う人を発見した場合に「不選任の請求」をすることができます。

これらの手続きを経た上で、裁判所は、不選任にならなかった裁判員候補者の中でくじをおこない、6人の裁判員を選びます。

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裁判員をしている間は家に帰れない?

実際に裁判員に選ばれた人から、よく最初に尋ねられる質問があります。

「裁判員をしている間は、家に帰れないんですか?」という質問です。

たしかに、戦前におこなわれていた陪審裁判の時代には、裁判所の近くに陪審員のための宿泊施設がつくられ、陪審員は裁判が終わるまではそこで生活していたそうです。

でも新たに始まった裁判員制度では、そのような形式を取ることはなくなりました。

裁判が一日で終わらず何日も続く場合には、裁判員は毎日家に帰ることができます。

ただし、家があまりにも遠くて裁判所に通うのが困難だという人には、近くのホテルに泊まってもらい、その間の宿泊費が日当とは別途支給されることになります。

裁判員裁判は、どんなに長くても通常5日以内とされています。

また、公判に費やされる時間は、一日当たり約5時間です。

裁判員制度が実際に始まる前に、最高裁判所が国民からアンケートをとったところ、「裁判員裁判にかかる日数が3日以内なら参加できる」と考える人が、半数以上だったそうです。

そのことから考えると、5日という日数は多くの人にとって長すぎるかもしれません。

しかし、人の一生を決める場であることを思えば、やはり相当の時間をかける必要はあるでしょう。

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裁判員の日当について

裁判員に選ばれたとしたら、いつもの仕事はお休みして裁判所へ行くことになります。

「会社を何日も休んだら、給料が減ってしまう」という心配の声が聞こえてきそうです。

自宅でお仕事をしている人、例えば作家や画家も、何日間も裁判所へ出向いていたのでは、仕事がはかどりません。

「裁判員として人を裁くなんて、精神的にもかなりのプレッシャーがかかってものすごく大変そうなのに、その上お金の心配もしなきゃいけないの?!」と、多くの人の不満を招きそうですね。

そのため裁判員には、一定の日当が支払われることになります。

その額は一日当たり上限一万円。

多いのでしょうか、少ないのでしょうか・・・?

日当とは別に、飛行機や船、電車などの交通費としてかかる分は旅費として支払われます。

また、公判が何日も続いた場合、「自宅と裁判所の往復は片道何時間もかかるので、家に帰ることができない」という人には、一定の宿泊料が支給されます。

実際に支払われる細かい金額については、最高裁判所規則で定められることとなっています(裁判員法11条)が、一万円の日当が多いか少ないか、それは微妙なところです。

「低すぎる」という批判の声も挙がっているようですが、あなたはどう思われますか?

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